- 2017年12月14日
講習会②
こんにちは。培養部です。
12月も半ばにさしかかり、一層寒さが厳しくなりましたね。
前回、国際医療福祉大学大学院が主催している講習会の内容について触れさせていただきました。今回も講習会に参加してきたので一部ご紹介したいと思います。
今回の内容は流産と不育症についてです。
流産原因の80%は胎児側の染色体異常とされており、体外受精で得られた胚盤胞のおよそ半数ちかくに染色体異常があるといわれています。
5AAや6AAといったグレードの高い胚でも染色体異常がみられ、移植した後妊娠しても流産してしまうこともあります。
自然妊娠及び胚移植等によって妊娠に至っても胎児が育たず流産することが反復して起こり子を授からないことを不育症と呼ばれています。
不育症のリスク因子として、子宮形態異常や内分泌異常、夫婦側の染色体異常、高リン脂質抗体、血栓性素因が主として挙げられます。
不育症のリスク頻度の高い子宮形態異常では子宮内部に中隔や筋腫などの異常部位に着床してしまうと十分な血液が届かず胎児が育たず流産してしまいます。
これらの因子は必ずしも不育となるわけではないですが、きちんと検査を受けて調べる必要があります。
当院でも不育症の関連の検査も行っております。
また、当院では胚移植実施予定日の子宮内膜が胚を受け入れ可能であるかどうかを調べることができる子宮内膜着床能(ERA)検査も始めましたので一度お問合せください。
注)子宮内膜着床能(ERA)検査は当院で体外受精を行っている方のみ対象とさせて頂きます。
日暮里レディースクリニック 培養部 SEKIGUCHI