• 2019年4月25日

EMMA、ALICE検査

こんにちは。培養部です。
春も終わりに近づき初夏の兆しが感じられるこのごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。

当院では、子宮内膜環境の検査として着床ウィンドウとよばれる子宮内膜が胚を受け入れる着床時期を特定診断ができるERA(子宮内膜着床能検査)検査を行っておりますが、先日ERA検査の他に新しくEMMA(子宮内マイクロバイオーム検査)とALICE(感染性慢性子宮内膜炎検査)検査を導入致しました。

ある研究では体外受精での子宮内膜における常在菌であるラクトバチルスの占める割合が90%以上確認できた人では妊娠率が高かったという報告があり、EMMA検査では子宮内に存在するラクトバチルス属の割合や子宮内に多く存在する一部の細菌の割合を調べることができます。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0002937816307827
ラクトバチルス属が90%以上 ラクトバチルス属が90%未満
妊娠率 70.6% 33.3%
妊娠継続率 58.8% 13.3%
生児獲得率 58.8% 6.7%

 

また、ALICE検査では着床障害のリスク要因と危惧されている慢性子宮内膜炎の原因菌を検出することができ子宮内膜炎の効果的な治療薬を選択することができます。

以上の検査を行い、適した治療を行うことで子宮内の細菌環境を整えてから胚移植に臨むことができ、反復着床不全の治療の選択肢の1つとして期待できます。

上記のEMMA、ALICEの2種類の検査はERA検査と同時に行えるため一緒に検査することをお勧めします。

検査の詳細については当院スタッフへお問合せください。

培養部 SEKIGUCHI

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