• 2019年2月4日

2018年 IVF学会

こんにちは。培養部です。
厳しい寒さが続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今更事ではあるのですが去年の10月末頃、生殖補助医療関連の学会の一つであるIVF学会主催の学術講演会に出席してきました。名古屋での開催ということで東京から新幹線で名古屋まで行ってまいりました。
全ての発表を網羅できたわけではないのですが自分が聴いたなかでも興味深かった内容の一部お話しいたします。

複数回胚移植を行ったにも関わらずなかなか妊娠できないもしくは妊娠できても流産してしまう着床不全の症例に対しての改善策についての発表がありましたのでご紹介いたします。この反復着床不全には大きく子宮因子と免疫因子が原因一つとして考えられるようです。

子宮因子として慢性的な子宮内膜炎の症状があると流産のリスクが上がるようでまず子宮鏡検査を行い子宮内膜炎の症状がみられれば胚移植前に治療が必要のようです。また子宮が胚を受け入れる時期には限りがあり、移植日にズレが生じないよう検査で測ることも策の一つだそうです。

免疫因子としては母体が胚を異物と判断してしまいリンパ球から攻撃を受けてしまい着床に至らないことがあるようで、これはリンパ球であるヘルパーT細胞には1型と2型がありこの両者の比率のバランスが崩れると抑制が効かなくなり胚を攻撃してしまうそうです。拒絶が強い場合は免疫抑制剤を使用することで抑えることができるようです。
ごく一部ですがこの様な治療で反復着床不全を回避することができるそうです。

簡単ではありましたが以上となります。また、機会があれば学会への出席を考えていますのでこの場を借りてお話できたらと思います。少しでも皆様のお役にたてれば幸いです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

培養部 SEKIGUCHI

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