- 2017年10月26日
講習会①
こんにちは。培養部です。
十月も終わりが近づき冷え込みが一層厳しくなってきましたね。
私事ですが、先日国際医療福祉大学大学院が主催している胚培養士向けの講習会に参加してきました。複数回にわたって行われる講義のうち今回は胚凍結保存について聴講してきたのでここで少し触れたいと思います。
胚を凍結保存することで採卵周期による移植だけでなく凍結胚を使用することで通常の排卵周期での移植が可能になりました。そのため、事前にホルモン補充等の方法によって子宮内膜の環境を整えてから移植することができるようになり、胚が子宮内膜に着床しやすい環境をつくることができます。
また、採卵周期における排卵誘発剤等によって過剰に卵胞が刺激された状態での移植は稀に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症のおそれがあるため胚を凍結保存し移植周期をずらすことで予防することができ、安全に移植を行うことができます。
胚の凍結によって透明帯の硬化、肥厚が起こり胚盤胞期に正常な孵化が行われず着床しないことが懸念されていますが当院では孵化しやすくする透明帯開口法(AHA)も行っています。
もし講習会に興味のある方がいましたら、不妊治療分野だけでなく様々な分野の学習コースがあり、一般の方も聴講できるようなので調べてみてください。
国際医療福祉大学大学院 乃木坂スクール
http://www.iuhw.ac.jp/daigakuin/nogizaka/
今後もこのような形でARTに関する情報をお届けしていきたいと思いますので宜しくお願い致します。
日暮里レディースクリニック 培養部 SEKIGUCHI