• 2021年9月16日
  • 2021年9月23日

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)について

こんにちは。今回は看護部が担当します。

本日は当院が4月から実施しているPGT-A(着床前胚染色体異数性検査)を紹介させていただきます。

まずPGT(着床前診断)とは、体外受精で得られた受精卵の染色体や遺伝子を移植前に調べることです。一般的にPGTは3種類ありますが、当院で実施しているPGT-Aは受精卵の染色体の本数の変化を調べる検査です。この検査では、体外受精で得られた胚盤胞の細胞の一部を採取して染色体の本数が正常であるかを確認してから子宮内へ胚の移植を行います。これにより、より妊娠しやすい胚の候補を絞り移植に臨むことができます。また、流産の可能性の高い胚の移植を避けることで、流産に伴う負担の軽減が期待できます。

PGT-Aが適応になる方は、①連続で非妊娠の既往がある方、②流産を繰り返している方です。

続いて検査までの流れを説明します。

1) 体外受精のために卵胞を育て、採卵します。

2)採卵にて回収した卵子を受精させ、培養します。

3)胚盤胞(5日目)が得られた場合、胚盤胞から採取した細胞を解析施設に輸送します。

 *検査結果が出るまで約3週間かかります。

4)移植可能な胚があれば、移植日当日に凍結保存している胚盤胞を融解して子宮内に移植します。

 *すでに胚盤胞の凍結胚がある方は、希望する個数を検査に提出することが可能です。

検査を行うにあたって、いくつか注意していただきたい点もあります。まず、検査技術は完璧なものではないので微細な染色体の変化が検出できない場合があります。また、移植可能と判断された正しい数の胚であっても、生検による胚へのダメージや染色体以外の原因が影響して妊娠・出産に至らない可能性もあります。

PGT-Aを考慮している方は、簡単に解説している資料のお渡しや動画をメールでお送りできますのでスタッフにお声掛けください。

看護部 SHOYAMA

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